中山庸子連載第15回
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自分の中にある「先延ばしグセ」克服法


 世の中に「今まで自分はグズグズしたことなんてない!」とキッ
リ言える人は、そう多くないと思います。もし、そう言い切れた
相当にカッコいい。
 残念ながら、私の場合はこれまで自分の「先延ばしグセ」に悩ま
されてきたし、今でも心の中では「しなくちゃ」と思いながら、な
かなか実行に移せない状態に苛立ちを感じることがしばしばあるの
です。
 で今回は、カッコよく思い切りよく行動するために、自分の中の
「先延ばしグセ」は、何が原因で、それとどう付き合いかつ克服し
ていくかを考えてみることにしました。
 この間、たまたま女友達と四人でランチをしたのですが、そのと
きに彼女たちに「ねえ、どんなときにグズグズしちゃう?」と聞い
みました。
 真っ先に「私の場合は、休みの日とかやることが多すぎて結局な
にもやらないまま時間がすぎてしまうことが多いかな。自己嫌悪に
なるけど、あれこれ溜めこみすぎる自分がいけないのは分かってい
るから」と話してくれたのはA子。「何から手をつけていくか、優
先順位が決められないってこと?」と聞き返すと「そう。あと、頼
れるとイヤって言えない性格なのも問題なのかな」
 それを聞いていたB子は「私は心配性のせいか、失敗したり誰か
に非難されたりするんじゃないかと想像して、グズグズ先延ばしに
してしまう方」と情けなそうに一言。
 一番ハッキリした性格のC子は「つい『何で私がこれをしなくち
ゃならないわけ?』と考えちゃって、自分だけ損に思えて『できる
けど、やりたくない』という態度に出るわね。あえて先延ばしにし
て、いよいよ『あなたじゃなきゃダメなの、お願い』とか言われる
と、まあしょうがないかな……とようやく腰を上げるって感じ。と
ころで、あなた自身はどうなのよ?」と矛先は私に。
 ビックリしたのは、みんな自分の先延ばしグセをかなり冷静に分
析しているということでした。そして自分のタイプ、強いて言えば
A子と似ているかもしれません。私もノーが上手に言えず、抱え込
んでしまい「もてあます」という経験を何度もしているからです。
とは言え、B子のように心配性になってグズグズする場合もあるし、
C子が言うように「何で私だけ」と不公平感を抱くこともあるわけ
です。
 それで「どれも思い当たる……」と呟いたら、皆から「それじゃ、
あなたが一番グズってことよ」と声をそろえて言われてしまいまし
た。
 彼女たちと別れて、家に戻ると早速メールが三人から来ていまし
た。みんなおいしく楽しい時間が過ごせたことと次の集まりを早く
決めようという内容。嬉しい上にいっぱい喋った勢いもあるので、
グズグズはすっかり影をひそめてしまったということなんでしょう。
 この集い(での取材?)から、先延ばしグセの克服法のヒントが
見つ
かり、まとめられそう。せっかくなので先延ばしにせず、忘れ
ない
うちにここに記しておきましょう。
(1)先に楽しいことで身体を動かし、その時の勢いのまま「次の
動」に入る
(2)義務だと思うと気分が重たくなるので、提案くらいに考える
(3)あとで気が重くならないよう、無理だと思ったら「残念だけ
ノー」と言う
(4)自分だけで抱え込まないで、協力者を募ってみる
(5)ご褒美を用意し、そのニンジンを励みに短期集中で行動する
 (1)の例は、まず軽いスポーツや散歩を楽しんで心身ともに温
まっ
たところで仕事に切り替える……というようなやり方。(2)
は、「こん
なのも面白いかも」くらいの軽さからはじめる方法。
(3)は、少しだ
け勇気を出して。また「ノー」一点張りでなく、
「それは無理だけれ
ど、このくらいならできる」という代案を出し
てみるのもいいかも
しれません。(4)は、そんな代案のひとつの
例とも言えるでしょう。
 (5)は私の得意技のひとつ。自分へのご褒美についてなら何個
でも
アイデアが浮かぶので、先延ばし克服の難易度に応じて、ご褒
美も
いくつかのランクに分けておくのです。ちなみに、この原稿を
書き
始めるために用意したのは映画を見に行くこと。7時20分か
らの
最終回なので、逆算するとグズグズできない状態なことは一目
瞭然
なわけです。
 大きな仕事が目の前にあってグズグズしてしまいそうな場合、一
番いいニンジンは「旅」。こう考えると、誰にも「先延ばしグセ」
あるからこそ、自分なりに工夫して日々を楽しく、少しでもカッ
よく暮らそうという気持ちになれるのかもしれませんね。






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