Q1「すぐに折り返しお電話します」の「すぐに」は何分まで?

 取引先のAさんから、商品の性能についての問い合わせがありました。すぐに資料はでてこないし、ちょっと専門的な部分もあったので、「少々、お時間をいただけますか? すぐに折り返しお電話します」と告げて受話器を置きました。
 30分後、問い合わせへの答えが準備できました。早速、電話をかけたのですが、電話口でAさんがお怒りになってしまいました。
 話を聞けば、Aさんはお客様との商談中ですぐに問い合わせのお答えが欲しかったとのこと。時間がかかったせいで話が進まず、商談に失敗してしまったと言います。
 確かに「すぐに」とは言いましたが、5分や10分で答えられるものではありませんでした。いったい、なんと言えばよかったのでしょうか?

回答
どうとでも取れるような言い方には要注意!
理由を述べてはっきりとした目安をしめしましょう。

 筆者もかつて同じような失敗をしたことがあります。
 ある取引先の方から、問い合わせを受けました。
 この日は月曜日だったので、まあ今週中であればよいだろうと判断し、先方に「調べまして、後日ご連絡いたします」といってその場を離れました。
 3日後の木曜日、回答の準備ができたので「明日うかがいます」と電話し、金曜日に先方の会社を訪ねました。ところが、取引先の方は膨れ顔。
 よくよくお話を聞いてみると、
「火曜日に来ると思っていた」とのこと。
 取引停止とまではいかなかったものの、今考えてもまずい対応でした。
 
 みなさんもご経験があると思いますが、問い合わせや依頼の電話などに、すぐに答えられないという状況はよくあることです。
 こうした場合には、2つの対応があります。
 ひとつは、そのまま相手に待ってもらうケース。少し待ってもらえば、回答なり返答なりがまとまりそう、といったときです。
 そんなときは「少々お待ちください」といいます。
 もうひとつが、こちらから電話をかけなおす、後日あらためてにしてもらうケース。今回のようにすぐに返答できるものではなく、時間がかかりそうだ、というときです。
 こんなときは、「すぐに折り返しお電話いたします」「すぐに調べてご連絡します」などとお答えします。
 
 けれども、このような場合に「基準」はありません。
「少々」は○分程度、「すぐに」は△時間以内、などという決まりがないのです。つまり、相手の思っている「少々」とあなたの思っている「少々」は、同じではないということです。
 コミュニケーションにおける情報のやり取りで、発信者の伝えたい意味と受信者の受け取る意味が一致すればよいのですが、「少々」「すぐに」では、ズレることがあるのです。
 
 このような場合は、往々にしてトラブルになりがち。
 ご質問のようなトラブルも、まさに、お客様の「少々」とあなたの「少々」のズレによって起こっています。
 ……では、どうすればいいのでしょうか?
 
 こんなケースでは、理由を述べてはっきりした目安を示すべきです。
 たとえば、「…(理由)…ですので、○○分ほどかかります」というように話します。
 仮に時間内に調べ終わらなかったとしても、先に告げてあった○○分後に連絡をして「すみません。まだ調べ終わっておりません。あと○○分ほどお時間を下さい」
 などと途中経過を報告しておけば、待たされた相手も心配せずにすみ、トラブルは防げます。相手の内心を考えると、これくらいの配慮は欲しいところです。
 コミュニケーションにおいては相手が受け取る意味、内容を考えることが大切なのです。
 

まとめ「コミュニケーションでは、発信側と受信側の意味が一致することが大切。相手がどう受け取るかを考えながら話そう」

Q2 突然の葬儀。派手すぎる服装のときにはどうすればいい?

 朝、出社すると、昨晩、取引会社の社長が亡くなったという知らせがありました。私も担当なので急遽、通夜に出席することになったのですが、よりによって今日着てきたスーツが明るいベージュ色。いくらなんでも、そのまま葬儀の場に行くのははばかられます。
 しかし、家までは往復で二時間半。ちょっと抜け出して、というわけにはいきません。
おまけに、今日は月末でやらなければいけない仕事が山のようです。
 黒の腕章をすればよい、とはいいますが、いくらなんでも派手すぎる服装の場合、いったいどうすればマナーにかなうのでしょうか?

回答
ビジネスの場にふさわしい程度の普段のスーツならば、喪章をすればOK。
ただし、葬儀は正式な礼服で。

 仕事上の関係であれば、通夜なら普段の通勤のスーツでもよいと思われます。喪章をすれば問題はないはずです。
 通夜は急なことですので、多少のことは許されます。ただし、葬儀は正式な礼服で出るのがきまりです。
 また、忙しくて帰宅している暇がない、とのことですが、会社の取引先でしょうから、列席も仕事のひとつのはずです。仕事の範疇と考えて、上司に相談するなり、仕事の都合を付けて一旦帰宅するのも一つの方法です。
 
 ただ、この質問から察するに、「派手すぎる」のがどの程度かも気になります。
 喪章をつけて通夜に出る、それもはばかられるのほどの派手さであれば、そもそもビジネスには不向きな派手さなのではありませんか?
 通勤の服装が自由であることはもちろんです。
 ノーネクタイデーなる習慣を作ったり、記憶に新しいところでは「クール・ビズ」なども広まっています。フリーの方は、ときにGパンやTシャツで仕事の場に見えることもあります。
 それはそれで結構なのですが、自由とはいえ、やはり仕事の場においては相手を不快にさせない程度の配慮が欲しいところ。
 そういう意味で、「急な葬儀に出られるだろうか?」は、服装がビジネスに向いているか向いていないか、のひとつの判断にもなるかもしれません。


まとめ「ビジネスの場では、“急な葬儀で恥ずかしい思いをしない”程度の服装を心がけよう。」




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